こんにちは、フキです!
看護師の仕事は、激務に加えて精神的な負担も大きいですよね。過酷な職場環境に疲弊したり、ワークライフバランスが取れずに現場を去る看護師も多くいます。
私自身、看護師に向いていないと悩み、異業種へ転職した経験があります。現在は復職していますが、看護以外の仕事に就いたことは貴重な人生経験でした。
今回の記事では転職した時の話や、看護師を辞めたいと悩んでいる方へ私なりのアドバイスも書いていますので、よろしければ参考にして頂けたら嬉しいです。
私が看護師を辞めるまで

看護師を辞めた経緯
私が異業種へ転職したのは、看護師になって十年と少したった頃です。
そのきっかけとなったのが、「自分は看護師に向いていない」という悩みでした。
”経済的に安定しているから”という理由で看護師を目指した私は、向き不向きをまったく考えていなかったんですよね。

看護学校に入学したものの、看護学に興味が持てなかったのがすべての始まり・・・。
しんどい病院勤務
私は転職が多かったので、色んな病院で働いてきました。急性期、慢性期どちらの病棟も経験しましたが、病棟は色んな面で本当に大変でした・・・。
- 患者さんの命を預かる重圧
- 激務に加えて、時間外の委員会、係、看護研究、勉強会
- 複雑な人間関係
特にストレスだったのが、予定通りに物事が進まないこと。
病棟で働いていると、イレギュラーなことがバンバン起こります。重症者を何人も担当しながら急変対応したり、緊急入院をとったり、家族のクレーム対応したり・・・。やるべきことが膨大に重なることもザラでした。
私はテキパキ出来るタイプではなく、予定外のことや多重課題が本当にストレスだったんですよね。
職場では常に緊張状態で、家でも仕事のことが頭から離れなくなりました。



心身共に休まる暇がないのが本当にキツかった・・・。
限界を悟る
転職して場所を変えても、「私には向いてない、看護から離れたい」問題からは逃げられませんでした
- ストレスで髪の毛が抜ける
- 顔面のけいれんが止まらなくなる
- 耳が聞こえづらくなる
- 気づくと「死にたい」と呟いている
こんな状態でも生活費のために休まず出勤していましたが、ついに限界がきました。



今思えば、ド根性で乗り切っていました。
「もう無理!看護師を辞める!」
何もかも嫌になって、勤めていた病院を退職。専門書や勉強でまとめたノートや資料、仕事で使っていたナースグッズ、それらを全部処分しました(本当にスッキリした)
看護師になって十年と少し。私はようやく看護業界から離れることを決意したのでした。
余談ですが、不要になった看護専門書、医学書などを処分する際には、買取り専門サイトがおすすめです。
私も処分する時に利用しましたが、意外と高く値がついたのでお得でした(ブックオフでは低価もしくは値がつかなかった)
医学書・医学専門書、看護・薬学などの教科書・専門書の買取サイト「メディカルマイスター」

看護師を辞めて違う仕事へ転職


看護師は”看護以外の仕事”が出来るのか?
勢いで病院を退職したものの、その後の方向性を考えていなかった私。
「看護師を辞めて違う仕事がしたい」とずっと考えていましたが、看護以外のスキルを持たない私に、未経験の仕事が勤まるのかという不安がありました。
悩んだ末に、やっぱり病院に戻るしかないのか・・・と転職サイトを検索したり。でも、それじゃ今までと何も変わらないし、看護師に戻るのは心底嫌だったので思いとどまりました。
どういう結果になろうとも、その時の私には、とにかく病院を出て看護以外の世界を経験する必要がありました。
- 興味がある分野を選ぶ
- 自分の性格に向いている仕事を選ぶ
転職に当たって決めたことはこの二つです。
自分が好きなことや、興味を持っていることを改めて考えてみました。
私には元々好きな商品があって、その製造業界に興味が湧いたんですよね。そこで、その商品を扱っている会社ホームページを見たら、販売職を募集していたんです。
会社のイメージも良かったし、接客業なら今までの経験を生かせるかも知れないと思い、勇気を出して応募しました。



面接の結果、パートとして採用して頂きました!
販売職にチャレンジ
私は某会社の店舗スタッフとして、販売職の仕事を始めました。
商品の値段や特徴を覚えたり、発注作業や包装、レジ打ちを覚えたり。何もかもが初めての経験です。
失敗を重ねて迷惑をかけながらも、先輩たちに一から指導してもらい、どうにかこうにか独り立ちできるまでに成長することが出来ました。
看護師じゃなくても、病院じゃなくても社会で働けている。その事実は私にとって確実に自信につながりました。
苦労したところ
病院では患者さんの命を預かっているという点で、常に緊張状態でした。販売職ではそういった緊迫感はありませんが、”お金を預かる立場”にいる点でのプレッシャーはものすごかった・・・。
大金をやり取りする機会も少なくなく、いつも間違いがないようにと気が抜けませんでした。
あとは包装でしょうか。不器用なので、上達するまでかなり苦労しました。



美しく包装できた時は、内心テンション上がりました
新しい経験が人生の糧になる
結果的には経済的な事情もあり、二年弱働いて退職しました(現在は派遣看護師として復職しています)
未経験の仕事は苦労もたくさんありましたが、やりがいを感じる瞬間も多く、何もかもが得がたい経験だったと思います。
医療業界しか経験がなかった私が、病院以外の場所で違う仕事をしてお金を稼ぐことが出来る。それがわかったことは人生において糧になったし、視野が広がった気がします。



あの時、勇気を出して飛び込んで良かった
看護師を辞めて違う仕事をしたいと思ったら


自分自身の気持ちを確認しよう
この記事を読んで下さっている方のなかには、看護師を辞めたくて、別の道を模索している方もいらっしゃるかも知れません。
私が大切だと思うのは、「看護師を辞めたい」の中身を分析すること。
「辞めたい」の一言には自分の気持ちがたくさん隠れているはずです。何がどうで辞めたいのか深掘りしていくと、見ないようにしていた本音や、次に取るべき行動のヒントなどが見つかると思います。
自己分析して問題を認識しておかないと、場所を変えても職を変えても、同じ問題にぶつかることになります。



私自身、それで転職を繰り返すはめになりました。
悩みを分析すると、「辞めたい」につながっている部分が明確になります。
明確になれば、ただ漠然と悩んでいる段階から「どう行動して対処するか」を考えられる段階に移れます。



悩みを解体して整理すると、「どういう働き方をしたいか」も自然と見えてきますよ。
看護の仕事自体に興味を持てない場合
この場合、看護業界を離れて別の職種に転職してみるのもありだと思います(私はこのパターン)
新しい仕事にはまればそのまま突き進んでもいいし、向いてなかったらその経験を生かしてまた方向転換すればいい。色々やってみて、やっぱり看護師が良かったとなれば、それも経験を経ての自分自身の答えだと思います。



元々興味のある分野があれば、チャレンジしてみるのも良いですよね。
でも、看護師以外の仕事と言っても、何をしたらいいか分からないという場合もあると思います。そういう場合は、転職サイトや転職関係の本などが役にたちます。
また、DODA
看護師は続けたいけど激務や残業が辛い場合
職場環境が悪かったり、激務で辞めたい場合は職場を変えれば働きやすくなる可能性があります。
急性期は忙しくて業務量も多いですよね。要領の良さやスピード感も求められるので、プレッシャーが大きい部署です。慢性期であれば病態が落ち着いている分、自分のペースで働ける可能性が高いですし、精神的なプレッシャーも軽減します。



私も、急性期→療養型に異動した時は精神的な負担が軽くなりました。
介護施設系も医療度の低い入居者さんが多い(場所によりますが)ので、急変などない限り残業もほとんどありません。夜勤がない場所も多いのでワークライフバランスも取りやすいと思います。
有料老人ホームについて書いた記事もありますので、興味がある方は参考にしてみて下さいね。


私自身、転職を何度も繰り返していますが、職場環境や人間関係って働きやすさに直結するんですよね。
もし転職を視野に入れるなら、看護師専門の転職サイトも多数あります。私も過去に利用しましたが、キャリアに基づいたアドバイスをくれたり、求人先の内情を教えてくれたりするので有効活用できます。
ナースパワー人材センター
病院勤務にとにかく疲れた場合
看護師として働ける場所は病院だけではありません。資格を生かせる分野や職場に転職するのも選択のひとつです。
- 保育園看護師
- 産業看護師
- 訪問看護
- 治験コーディネーター(CRC)
- 保健所
- コールセンター
- 検診センター
などなど・・・
看護師=病院勤務のイメージが強いですが、病院以外の場所で活躍している看護師はたくさんいます。病院で働くのが辛かったり、なじめなかったら、他の職場も検討してみて下さいね。



自分が働きやすい場所で働くのが一番。
ちなみに、ツアーナースやイベントナースなど、ちょった変わった働き方もあります。こちらは派遣になりますが、旅行や宿泊研修などについて各地を回ったり、イベントの救護活動をしたりします。




お金には余裕をもって行動する
- 看護師を辞めてしばらく休養する
- 退職後に転職活動を始める
- 転職先の給与が大幅に下がる予定
こんな場合は、生活費はあらかじめ余裕を持って準備をしておいたほうが無難です。
私も転職活動の合間に何度か無職期間がありましたが、収入がないのは精神的にきついものがあります(退職後、国保や住民税などの徴収もあるので要注意)
また、看護師は一般的に給与水準が高いと言われています。転職先によっては収入が大幅に下がる可能性もあるので、事前リサーチが必要です。自分の生活費を把握し、収支のバランスを考えた上で転職先を選びましょう。
色んな選択があって良い
人それぞれ、悩んでいる内容も置かれた立場も違うので、一概には言えませんが・・・。違う仕事をしてみたり、働き方を変えてみたり。色んな選択肢があっていいんじゃないかと思います。
結局、やってみないとわからないんですよね。悩んでいるだけでは成功も失敗もないので。
異業種へ転職してみて思ったのは「すべてのことは経験値になる」ということ。回り道も結果的に見ればマイナスではないと思っています。



心と体が健康でいられる働き方をするのが一番
まとめ
今回の記事では、看護師に向いていないと悩んだ私が、異業種に転職した時の話を書いてみました。
看護師を辞めたい場合、違う道に進むことも選択肢のひとつです。リクナビNEXTでは自分の強みを見つける
また、看護師を辞めなくても職場環境を変えれば働きやすくなるケースもあります。看護師専門の転職サイト(ナースパワー人材センター
看護師を辞めたいと悩むときは、自分がどういう働き方をしたいか探る良い機会です。自分自身と向き合い、「辞めたい」の中身をぜひ分析してみて下さいね。



