今回は派遣看護師の働き方についてご紹介します。

実際に派遣で働いている私が、派遣看護師のメリット・デメリットについてご説明しますね。
派遣の良いところはたくさんありますが、その反面、注意点もいくつかあります。派遣で働くことを検討されている方はぜひ参考にしてみて下さいね。
派遣看護師について
派遣看護師としての業務内容は正社員の看護師とほとんど変わりはありません。ただし、雇用契約に違いがあります。
<正社員、パート>
勤務先の医療機関や施設と直接雇用契約を結ぶ。給与の支払いや社会保険などの手続きは勤務先が行う。
<派遣>
登録している派遣会社と雇用契約を結び、派遣先で勤務する。給与の支払いや社会保険などの手続きは派遣会社が行う。
派遣看護師のメリット


ライフスタイルに合わせて働ける
勤務日数や勤務時間など、自分の希望にあわせて働くことができます。正社員だと週5日、フルタイム勤務など縛りがありますが、派遣だとその点は融通がきくんですよね。
勤務先も様々選べますし、勤務地も希望の地域で探してもらえます。
働き方を自分で決められるのは派遣で働く最大のメリットだと私は思っています。



週5勤務にはもう戻れないかも・・・
ワークライフバランスを取りやすい
派遣はライフイベントに合わせて柔軟な働き方ができます。
- 家事や育児、介護などのために正社員として働くのが難しい場合
- 転職や進学を控えていて、空いた期間を利用して働きたい場合
こういう場合、派遣なら勤務日数を減らしたり、時短を選択することで家庭に負担をかけることなく勤務できます。
また、契約期間の設定もできるため、「この期間だけ働きたい」という希望も通りやすいです。
色んなところで経験を積める
色んな派遣先を回れるため、新しい経験を積むことができるのも派遣のメリットです。自分の合う職場が見つかるまで派遣として勤務して、最終的に働きやすい場所で直接雇用を結ぶということもできます。
同じ場所でずっと働くことが苦手な方や、色々な職場を回ってみたい方には派遣がおすすめです。
人間関係のストレスが少ない
派遣は職場の人間関係に縛られないこともメリットのひとつです。
正社員の場合、人間関係が悪いからと簡単に辞めることは難しいですよね。その点、派遣であれば、どうしても合わない場合は契約終了すればOK。職場からスムーズに去ることができます。この点は本当に気が楽です。
また、社員さんも派遣に対してはある程度距離感を置いてくれることが多いので、精神的に負担にならないという点も良いところだと感じています(派遣先によりますが)
派遣看護師の人間関係に関する記事も書いていますので、もし良ければ参考にしてみて下さいね。


時給が高い
派遣の時給はパートやアルバイトよりも高い傾向にあります。派遣会社や派遣先にもよりますが、私が登録している【看護のお仕事派遣】
ボーナスはありませんが、正社員よりも月収が高くなることも。また、残業した場合は割り増しで残業代が支払われます。
時給1950円・8時間勤務・勤務日数20日の場合→手取り27万円前後
派遣看護師のデメリット


雇用が不安定
派遣は有期雇用のため、一つの派遣先で働ける期間は最長3年と定められています。そのため、どんなに働きやすい職場でも、3年間働いたら契約の延長ができません。そのため、契約期間満了に伴って他の派遣先を探す必要があります。
また、派遣先から何らかの理由で突然契約終了を告げられる可能性もあります(契約期間終了の1~2週間前に言われることもあるため、次の働き先を決める間もなく無職になることも)
身軽な働き方ができる派遣看護師ですが、その反面、立場が不安定でもあります。
社会保険に加入できない場合がある
就業日数や就業時間によっては社会保険に加入できない場合があります。
【看護のお仕事派遣】
健康保険・厚生年金・・・週4日以上・週30時間以上の勤務かつ、2ヶ月を超える契約の場合は初日から加入
雇用保険・・・週20時間以上の勤務になる場合は初日から加入
時短や勤務日数を減らして働けるのは派遣の良いところです。ただし、社会保険に加入したい場合は条件があるということを念頭に置いておく必要があります。
ボーナスや退職金が出ない
派遣の場合、基本的にボーナスや退職金が出ません。ただし、派遣会社によっては、少額ですがボーナスが支給されるところもあるようです(派遣看護師仲間の情報より)
人間関係の変化が目まぐるしい
派遣は契約終了のたびに新しい派遣先へと移らなければなりません。そのため、新しい人間関係を一から築くことになり、疲弊することも。また、派遣先の人間関係は勤めてみないと分からないため不安や緊張も大きいです。



ちなみに、派遣看護師同士でも気が合わないと雰囲気が悪くなる場面もあります。
また、派遣先でうまく関係を築けないと、契約を終了されることがあります。日頃から派遣先ではコミュニケーションに気を遣う必要があります。
即戦力が求められる
基本的に、派遣は現場で即戦力を求められます。おおまかな業務の流れは一通り教えてもらえますが、派遣先によっては自分で判断、行動する場面が多々あります。



全員派遣の職場に入ったときは、何も分からないまま独り立ち、すぐにリーダー業務みたいなこともありました。
派遣先を選ぶときに、自分の経験や能力に見合った場所を選ばないと、肩身の狭い思いをすることも・・・。
私が派遣看護師という働き方を選んだ理由
以前、私は病院で正社員として働いていましたが、看護師として働くことに疲弊して心身のバランスを崩したんですね。そのときに離職して異業種へ転職しました。結局は経済的な理由で復帰したのですが、看護師に戻るにあたり、決めたことがあります。
- 病院では働かない
- 正社員にはならない
- 夜勤はしない
自分を追い詰めるような働き方をしても長続きしないとわかったので、私は「絶対にやりたくないこと」を洗い出し、復職するに当たっての基準にしました。
そして、選んだのが派遣看護師という働き方です。私は今、介護施設中心に長期派遣で働いていますが、心も体も健康です。派遣で働くことに対する不安も色々ありますが、オンオフの切り替えも出来るようになったし、今のところ派遣になって本当によかったと思っています。



病院じゃなくても、正社員じゃなくてもいい。そう思えたことも自分にとっては大きな変化でした。


まとめ
今回は派遣看護師の働き方についてご紹介しました。
派遣は、ライフスタイルに合わせて働けることや人間関係におけるストレスが少ないなどメリットの多い働き方です。その反面、雇用が不安定などのデメリットもあります。
人によっては派遣という働き方が合う合わないが分かれるかもしれません。派遣看護師として働くことを考えている方は、メリット・デメリットを把握した上で検討することをおすすめします。



