最近の読書記録です。
最近読んだ本・漫画
センス・オブ・ワンダー / レイチェル・カーソン
この本では、生物学者であるレイチェル・カーソンが、甥のロジャーと共に自然の神秘を観察し、様々な発見を経ていく。
初めて読んだのは十数年前だっただろうか。みずみずしい文章と、情景をかき立てられる美しい自然の描写に衝撃を受けたことを覚えている。
あれから折にふれては読み返しているけれど、読み返すたびに何て美しい本なのだろうと思う。彼女の目を通して見た世界は、きっと発見と驚きで満ちあふれているのだろう。自然の神秘は謎だらけで面白い。
日常の何気ない瞬間に出会う、野鳥の鳴き声や、道端の草や、星のまたたきに意識を向ける。少しでも良いからそういう時間を持てれば、忙しい日々のなかで鈍感になった心にも少し風が吹く気がする。
橙書店にて / 田尻久子
ネットで偶然知って手に取ってみた。熊本の路地裏にある、橙書店を営む田尻久子さんのエッセイ集。
短編集なのだけど、少し読んだだけで、あ、好きな雰囲気と思った。お店を訪れる、なかなかに濃いお客さんたちとの関わりが、淡々とした文章で綴られている。私は交友関係が非常に狭い人間なので、こんなに多くの、様々なバッググラウンドを持った人々と関わりを持つ人生というのはどういうものだろう・・・と感嘆しつつ読んだ。
恐らく田尻さんのお人柄が良いから周りに素敵な人たちが集まるのだろうな。橙書店に行ってみたい。本棚をゆっくり眺めたい。猫の白玉ちゃんにも会ってみたい。
ザリガニの鳴くところ / ディーリア・オーエンズ
久々の海外文学。正直、始めの方が単調で挫折しそうになったけれど、頑張って読み進めていったらどんどん面白くなり、ページをめくる手が止まらない事態に。著者の自然に関する知識や視点が膨大で、奥深くて、それがこの小説の世界観の土台をどっしりしたものに仕立て上げている気がした。内容自体は決して明るいものではなく、全編にわたり胸が締め付けられるような場面も多い。1960年代頃のアメリカが舞台だが、人種差別や貧困が当たり前のように存在し、主人公のカイアは幼い頃から苦境の中でたくましく生きている。孤独と向き合い、愛を渇望しながら、時に裏切られ、それでも必死に生きる姿は心に訴えかけるものがあった。
SPY×FAMILY / 遠藤達哉
こちらは漫画ですが、大人気作品なのでご存じの方が多いかも。私、現在はまっております。もーめちゃくちゃ面白いです。ワクワク・ドキドキいっぱいです。全然平凡じゃない素性の3人が集まって偽装家族を形成するお話。ここからどういう過程で本物の家族になっていくのか(ならないという展開もあるかもだけど、なって欲しい)すごく楽しみに連載を追いかけています。主人公のロイド(スパイ)とヨルさん(殺し屋)の恋愛模様がどうなっていくのか気になるところ。